日記461

・もうね、どうします?

・書くべきこといっぱいあるんですよ。えーと、とりあえず2022年の目標について年初に書いたので、それをどう整理したかを書いておきますか?

・その前にあれですか、自分が今年、本当に何をやらなくてはいけないかを考えますか。

・あとあれですね、フランスの大学への出願の記録等も、ここに書いておいてもいいですよね

・ほら、書くべきことがいっぱいある。

・あと今年は、小説たくさん読みたいんですよ。んでその感想をここかどこかに書きたいんですよ。でも読んじゃだめですよね。小説、無限に時間が溶けていくので

日記460

・とんだ親不孝者です、わたしは

・なにせ、大学に4年間も通っておきながら、基礎的なアカデミックスキルすら身に付けることがなかったのですから

・猛省から始まるブログがあったっていいじゃないですか

・わたしは文系の大学生として、もっとも重要な教養を学ぶことなく大学を終えました。それはレファレンスです

・レファレンスに関するスキルをどれだけ習得しているかの試金石として、以下の単語の意味(固有名詞を含む)をどれだけ知っているか、たわむれに見てみてください

・図書請求記号(分類記号)、目録、国立情報学研究所NDL-OPAC、OCLCWorldCat、書誌、ネットで百科事典(ないしジャパンナレッジ)、雑誌記事索引総目録、講座もの…

・どれも、基礎的なレファレンススキルにかかる重要な単語、概念、ツールです

・上記の一部しかご存じない方、またはいずれもご存じない方、まずは黙って、ちくま新書の「図書館に訊け!」(井上真琴、2004)を読まれてください。ちなみに私は一つも知らなかった

・この新書を読んで頭をぶん殴られたような衝撃を受け、そして冒頭の猛省に至っています

・思えば、大学時代のみならず高校時代から、「何かを調べる」ということについて人一倍、苦心してきました。何かを良く調べるとはどういうことなのか、どうしたらいいのか、普通の人よりも疑問を持つ機会は多くありました。

・それなのに、その方法について、よく理解しようとしなかった、むしろそうした機会を逃し続けて、自己流にこだわり続けてきた…そんな自分に腹が立ちますし、そのような自分がこれまでの人生において、アカデミックな足跡らしきものを何一つ残すことができなかったことについて、むべなるかなという思いでいっぱいです

・しかしまだきっと遅くない、まだぎりぎり遅くないのです。物事を調べる正当なやり方について、多少時間をかけてでもいまから身に付けることはできると思います。かなりぎりぎりですが、留学に行くまでの間に、海外の図書館で満足にレファレンスサービスを使いこなすレベルまで、なんとか自分を高めていけると思います

・そのための具体的な方法も、時間を見つけて、このブログにもまとめていきたいと思います

日記459

・現状を整理しましょう

・いつでもそこからはじまります。現状を整理するのです

・フランスで応募する学校の一覧と、その志望順位が確定しました(いつか機会があればここに一覧を載せます)。わたしの場合、会社のお金で留学に行くので、この一覧と志望順を変えることは今後はできません

・んで。目の前の問題は、この志望校一覧がかなりごちゃごちゃしていることです

・まず、志望校によって、志望する学部が違います。公共政策学と、経済学があります

・志望校によって、授業で使う言語も違います。仏語のコースと英語のコースが混在しています

・仏語および経済学のコースは、このあとフランス政府留学局との面接が仏語であるのでそれを乗り切る必要があります

・一方で、第一志望である、英語および公共政策学のコースは、面接はなくすべて書類審査なので、応募書類の質を限界まで高めたいという気持ちがあります。特に、志望理由書は、時間をかけて/気合を入れて書きたい

・前者については、これまで通ってきたフランス語のスクールで、面接対策をお願いしています。ところが、別にフランス語講師は面接のプロフェッショナルでも大学院入学のプロフェッショナルでもないので、「こういう面接対策をしたい」というのは自分で示していく必要があります。それを考えるところから始めなくてはなりません

・お分かりでしょうか。作業が渋滞しているのです

・気持ちとしては、第一志望のための志望理由書作成に早く取り掛かりたい。ところが、仏語コースの方も無碍にはできないため(会社のお金で留学する以上、なるべくランクの高いところに受かりたいし、全落ちというのは許されません)、面接対策もしっかりする必要があるのです

・渋滞していますね

・考えるのは、ここからです。しっかりとした面接対策って、なんですか?

・それはストーリー作りです。自分はこれをやってきた、こういうことが大事だと思う人間だ、だからあれをこうしたい、しかしこれが足りない、よって留学でこれを身に付けたい、それで将来こうなりたい。これを(仏語で)流れるように言えるまでトレーニングすること、それが面接対策でしょう

・そうですね

・それができれば、あとはアンチョコです。このフランス政府留学局との面接についてググってみてどんな質問が訊かれたかを集めておき、それに対する答えを用意しておけばそれでよいのです

・なんだ、意外と簡単じゃないか

日記458

・明けましておめでとうございます。今年も自己肯定感のためにこのブログを書きます、と書き出そうかと思いましたが、果たしてそうでしょうか

・年明け最初の文が意味の分からない疑問文になってしまった

・それでまあとにかく、いつもと同じように、今年の目標やらなんやらについて、書いていこうと思います

・あ、ちなみに、去年散々書き散らかしたフランス語については、無事DELFB2レベルを達成しておしまいとなりました。よかったね

・フランス語の勉強法とかについては、ちょっと別の場所にまとめたので、隙を見てこちらにも転載しておきます

・さて、2021年と2022年の丸2年間、これまでにないほど自分の学びについて考え、実践してきました。今年も、これは続くでしょう。そして、年初のこの時点で、自分の学びがこれまでにないほど高く深くなることを、なぜか確信しています

・で。まあまたごちゃごちゃと方法論については調べたり考えたりしていますが、とにかく2023年の大きなコンセプトを決めたかったんですよ。そのために、とにかく今年やりたいことについて、手元の紙に書き出してみました。いろんなレベルの願望が混じっていますが、今の時点ではよしとします。全く整理せず、記録のためだけに、並べ立てておきます。以下、箇条書きスタイルでどうぞ

1. フランス語上級レベルになりたい
2. 苦労せず英語でコミュニケーションできるようになりたい
3. EPWING版の辞書を使えるようになりたい
4. 自分の思考の痕跡を体系立てて残したい
5. 自分を予測し、測定し、記録する1年にしたい
6. 自分のバイタルデータを取りたい
7. 目の前のことを積み上げることで遠くに行くしかないと、心と身体で理解したい
8. ブリーフセラピーについて理解したい
9. 常に整理整頓されていたい
10. 図書館の力を最大限利用できるようになりたい(レファレンスサービスを、対面以外でも利用できるようになりたい)
11. 2022年の行動記録を可視化したい
12. 北日本文学賞を取るレベルの小説を書きたい
13. 学習の方法を確立(ないし試す、ないし見つけ出す)1年にしたい
14. ISM構想学習法について理解したい、実践したい
15. よく読み、よく憶え、よく解決する1年にしたい
16. 健康に暮らしたい。身体を良くいたわる1年にしたい
17. お金に関することに、むしろ通暁したい
18. 目標時を設定し、それを折り畳んで、手元に手繰り寄せたい
19. 自分の夢を、想像によってではなく、調査によって明確にしたい
20. 辞書の使い方について、読書猿のブログ記事を全部読みたい
21. ”最低限の英語”を理解し、”最低限の仏語”に応用したい
22. スモールトークを上手くできるようになりたい
23. フランス語で会話する機会を、日本にいるうちに増やしたい
24. 読書猿のブログ記事について、”探し物の道具箱”タグのものを読みたい
25. 読書猿のブログ記事について、”書くことの道具箱”タグのものを読みたい
26. 読書猿のブログ記事について、”本を読むこと”タグのものを読みたい
27. 読書猿のブログ記事について、”語学の道具箱”タグのものを読みたい
28. Pythonチュートリアルをやってみたい
29. C言語について知りたい
30. NHKの英語講座の仕組みを知りたい
31. 講座物について、レファレンスとしての特質を理解したい
32. 読書猿のブログ記事について、”つかれたアタマの道具箱”タグのものを読み、ストレス耐性について考えたい
33. 読書猿のブログ記事について、”まとめのまとめ”タグのものを読み、大学で学ぶということを見つめ直し、その準備をしたい
34. 読書猿のブログ記事について、”数の道具箱”タグのものを読み、数学について少しずつでいいから知りたい

・まあ、こんなもんですね。いろいろとツッコミどころはあるでしょうが、これらをもとに少しずつ抽象化というか、加工していきます

日記457

・ということで流れるように自分の話をしますが、自分にとってもビジョンが大事だということを書いていこうと思います

・ビジョンについて言えば、2022年はこれまでの自分の人生にないほどの成功を収めた、と評価せざるを得ません。まず、自分のビジョンを、例えば「試験の合格」といった物質的な目標ではなく、「1日1時間半から2時間、必ずフランス語の勉強をする」といった「行動」に定めたところは、かなり画期的でした

・結局ですね、「試験に合格する」という目標を定めたところで、「それは何のため?」と聞かれたときに答えがないんですよ。正確には、答えっぽいものは次々見つかるんですけど、大概全部嘘ですし、嘘だということにすら気づかないというのがオチです。この試験に合格することで、自分がどうなりたいか、どうなっていきたいかなんて分からないんです。この部分で嘘をつかず、「分からない」と割り切って、この目標を捨てたことは英断だった

・一方で、行動目標には、探そうとしても理由や動機がないんです。「なぜ毎日フランス語を勉強するのか?」という疑問は、そもそも生まれないんです。いや、まあ、聞いてくる人はいるかもしれませんが、答える必要のない問いです。とにかく自分は「毎日フランス語を勉強する」のだと決めてしまって、それを所与のものとしてしまえば、毎日フランス語を勉強するしかないんです

・プロサッカー選手に対して、「なぜ毎日練習するのですか」と問う人は、かなりマヌケです(ないしは、きわめて哲学的です)。「なぜサッカーを始めたのですか」と問う人はいて、選手がそれに答えることはありますが、「テレビで見てカッコいいと思ったから」「兄弟がやっていたから」以上のレベルで答える人はいません。答える必要がない、つまらない問いだからです

・なぜ毎日フランス語を勉強するのか、なぜフランス語の勉強を始めたのか。そんなことは考える必要がなく、だからこそ毎日勉強ができるのです。逆に言うと、目標を「試験合格」にしてしまうから、人間の賢しらによって、そこに向かわない理由を色々と思いついて、勉強を辞めてしまうんです

・さて。2023年及びそこに向けては、2022年に機能したこの技法をうまく応用しましょう

・そのために必要なのは、ビジョンです。自分の行動目標であり、行動哲学です。

・最近、自分の人生をもっと楽しもうと思うことがよくあります。一度きりの人生をもっと楽しく充実させようということですね

・ヨーロッパに行くという転機を活かさない手はないです。でも実際に現地に行って、何が起こるかは分からない。それをただ待つというのはイヤです。ヨーロッパに行けば何かが起こると思うのは虫が良すぎます

・私は何をしにヨーロッパに行くのか、それは分かりません。でも、自分の人生のビジョンを、今ここで定めてしまうことはできます。自分が正しいと信じることをいくつか導き出して、それを「良き習慣」として、それによって自分の人生を埋めることはできます。ヨーロッパにおいてもそれを実践することにより、自分の人生に幅が出ればいいな、くらいの気持ちで現地に行くのです

・これは覚悟の問題です。カウンターを選択することはポゼッションを捨てることです。「良き習慣」で自分の人生を埋めてしまえば、それ以外のことはできません。その結果としての不自由さをも、ほかならぬ「わたし」として自分の特質であると割り切ることが重要です。

・そして、30年近く生きてきたいま、自分にはその選択をするだけの資質があると思います。自分なら、わたしにとって最良の「良き習慣」を選択することができるはずです。その選択の結果として当然生じる後悔をも、自分の人生の面白みの一つとして享受するだけの強さと柔軟さがあるはずです

日記456

・ワールドカップを初めてちゃんと観ました。日本が負けてからは各試合のハイライトしか追っていないというなかなかのにわかっぷりですが、それでもサッカーの試合をある程度ちゃんとフォローしているのは初めてです

・まあさすがにヨーロッパに行くことが確定しているのにサッカーをまるで知らないというのもなかなかどうかなという気持ちがあって、勉強するつもりで観ています。例によって読書猿のブログを見ながら、サッカーの勉強のためにはどうすればいいかを予習(?)した結果、アオアシという漫画をまずを読むのがよさそうだという考えに至りました

・そんで読んでたら、まあこれ、めちゃくちゃ面白いですね。気が付いたら30巻、全て買っていました

・何が良いかと言うと、少年漫画的な面白さはもちろんなんですけど、今までさっぱり知らなかったクラブサッカーのシステムというものが分かったんですね。いままでは代表戦とクラブの試合の区別すらいまいち分かっていなかったんですが、その辺がかなりよく分かりました。特に日本のサッカー制度

・攻撃や守備のシステムについても少しずつ知識が増えています。YouTubeで色々と動画を見ているのも功を奏している

・とはいえ、なんでここにきてサッカーにハマれたかと言うと、今大会の日本代表選手がかなりスマートだからだと思います

・なんか最近の代表選手って、人として洗練された人が多くなってませんか?もともとぼくがあまり日本のサッカーが好きになれなかった理由の一つに、選手がダサいからというのがありました。往時のJリーガーというと、なんかみんな同じようにダサい茶髪のイメージがあって、それが嫌いだった

・あ、いやもちろん、茶髪そのものが嫌いというか、茶髪に染めるメンタリティそのもののダサさの話をしています

・でも例えば今大会の代表選手って、ヨーロッパで活躍している選手がひときわ多いからかどうかは知りませんが、ファッション的にも人間的にも洗練されている人が多い気がしませんか?

吉田麻也はエレガントになってきているし、鎌田はふてぶてしいし、三苫はひたむきだし、堂安はカッコつけてるけどイイ子感がぬぐえないし、久保は別世界の人だし、前田大然は年の割に老けてるし…

・かつてのJリーガーっぽい、イマイチ洗練されていないアホっぽさの一片を持っているのは、伊藤純也と浅野琢磨と長友でしょうか。それでも前者二人には令和の若者っぽいフレッシュさがあってそんなにダサくはないし、長友はキャリアを重ねて人間味が熟成してきて、みんな魅力的ですよね

・あとVARですね。ぼくがサッカーを好きになれなかった理由の二つ目に、サッカー選手がすぐにグラウンドに寝転がって痛がる演技をするから、というのがありました。それで意味の分からないファールとかがよく起きたと思うんですけど、VARとかその辺の技術が一段進歩したことで、そうした誤審が減ったんじゃないかと思います(実態としてどうかは知りません)。オフサイドも然り。ようは公明正大さが増したということですね

・あと、日本人は実はチームワークが苦手だということがだんだんと明らかになってきたというのも、観ていて面白いポイントです

・これは自分が仕事をしていて思うことですが、日本人はチームで働くことが極めて苦手だと思います。正確には、チームでゴールを達成する経験をしてきた人が少ないように思います

・まず、言語でコミュニケーションを図るのが苦手ですよね。自分が思ったことを適切に発信するトレーニングを積んでいないから、例えば上司と部下の阿吽の呼吸や、部署内の不文律で物事を済ませてしまう

・次に、「ビジョン」が苦手です。自分の仕事がどんなビジョン、戦略のもとにあるのかを理解しようとする人がそもそも少ないし、それを積極的に定義して共有する人もいない。ましてや、自分でビジョンを描いてそこにチームメイトを巻き込んでいく人などほとんどいないと思います

・だから瞬時の判断が苦手です。何がビジョンなのか、どこにゴールを設定するのかを理解しない、理解しようとしないから、そもそも何が判断のポイントなのか、いつ何を判断するのかを知らない人が多い

・ドイツやスペインのサッカーを観ていて、強固なビジョン、つまりゲームを通して自分たちが達成したいことがある、というのはありありと見えました。特にスペインは、守備陣がボールを回しながら日本の陣形の崩しどころを探り、後半の失点後にはサイドからの仕掛けを目標に戦術の切り替え/選手の交代を行ってきたことがとてもよく分かります

・相手のやりたいことが分かったからこそ日本も対策ができた…みたいな話がしたいわけではなく、少なくともスペインには自分たちの哲学があり、時にはそれを曲げてでも攻撃しようとして失敗したり、それがたまたま成功したり、みたいな秩序だったストーリーがあったということです。これがチームワークだと思います。個の能力と言うのは、チームの戦略を達成するための道具に過ぎない

・今回大会を見て、例えば三苫選手などを挙げて、「日本選手も個の能力で世界と渡り合えるようになった」だとか、「それはヨーロッパに出ていく選手が増えたからだ」みたいなことを論じるのはかなりマヌケだと思います。個人の身体能力だけで競技上の優劣が決まるのであれば、チームスポーツというものはこれほどの面白みを持たないでしょう

・それに、海外のクラブチームで磨かれるのは技術(それは生まれ持った身体能力ではなく、自分の身体を思うように操作する能力でしょう)と戦術への理解、あとは異国の地で様々なことを経験することにより試されるもろもろのメンタリティや対応力といったものであり、それらを括って「個の能力」というのであれば、これまでもそうした能力を磨いてきた選手は数多くいるはずであり、別に今始まった話ではありません

・何度も言いますが、日本人選手が単なる戦術ではなく、戦略というものを理解し始めたことが大きな意味を持っていると思います。

・戦術には局所的に評価できる優劣がありますが、戦略にはそうしたものはない。ヨーロッパのポゼッションサッカーと、南米その他のカウンターサッカーは、それぞれの理念に基づく戦略であり、優劣が付けられないのです

・それぞれがそれぞれの戦略を貫いて、時にはそれを曲げて、失敗したりたまたま成功したりしながら競技を続ける。思いがけないチャンスもあるし、それをみすみす逃すこともある。そうした中で、例えば今回の三苫選手の「一ミリの奇跡」みたいなものが生まれて、それがドラマになる。こうした大きな流れを日本人選手や日本人が朧げながら理解し始めたということに、意味があると思います

日記455

・前回の記事を公開してから時系列がバグっているような気がしますが、時系列がバグっています。テスト、すなわちDELFB2の試験が昨日、終わりました。

・感触としてはまずまずじゃないでしょうか。いちおう書いておきますけど、昨日(2022年11月6日)時点で、DELFB2の形式変更(リーディングとリスニングで記述式回答が廃止され全て選択式回答に)はありませんでした。記述式問題、バリバリ健在です。

・ただ、勝手な感想ですが、記述式部分の難易度は下がっているような気がしました。特にリーディングは、大体の問題が問題文の直接引用で済んだような気がする。まだ点数出てないから分かんないですけど

・リスニングについては聞かないでください。全然できなかったんで…

・聞かないで…

・で、問題は、ここからの勉強をどうするかということです

・前回の記事に書いたように、トピカルな勉強は色々とやりたいんです。ニュースをきっかけに調べものをするっていうね。特にサッカーは、ワールドカップシーズンだし。チャンピオンズリーグはラウンド16抽選会間近だし

・サッカー漫画の「アオアシ」、読みました?あれめちゃくちゃ面白くないですか

・一方で、昨日のテストを受けてみて、まだまだ基礎力が足りないとも思ったんですよ。簡単な条件法の文章がすっと口をついて出てこなかったりと、多分日常的な会話に全然支障が出ると思います

・なので、面白いトピカルな勉強と、地道な基礎トレーニングを両方やりたいんですね

・いつもの自分ならここで、「じゃあこの二つを同時に達成できる勉強法を考えましょう」ということになるんですけど、そこはやっぱり少し成長していて、もう少し考えを深める余裕があるんですね

・基礎トレーニングについては、やっぱり「英語のハノン」のことが頭にあります。あれに相当する教材がフランス語であればいいんですけど、今のところないんですよ

・ないなら作ればいい…ということになるかもしれませんが、ここももう少し調べてみましょう

・ないなら作ります。私にはAnkiがついていますし

日記454

・フランス語のテストが近づいているというのにおもむろにブログ編集ブラウザを立ち上げたりしてわたしはなにをやっているんですか?

・そんなことを聞かれても困ります。必要だと思うから書いてるんです

・さて、テスト直前の一週間。この段階で書いておきたいのは、一週間前だからと言って特別なことはせず、これまで続けてきた通り淡々と勉強をしていきましょう…みたいな悟り澄ましたことではないんですね

・また一方で、テスト前でメンタルが不安定ですみたいなことをブログに書くことによって気を紛らわしたいわけでもない。実際、メンタルは全然問題ないです

・では何がしたいのか?残り一週間の有益な過ごし方を模索したいんです

・試験が11月6日で、11月3~5日は仕事をしない予定なので、特に直前の3日間の過ごし方を考えていきます

・と言いながら、絶妙に関係あるようでない話をしますけど、テストが終わったら果たしてフランス語の勉強はどうするんですかという議論が頭の片隅にはあるわけですよ。もちろんきれいごとを言うならば、「勉強は淡々と続けていきますよ、ぼくにはそれしかできませんから。ハハハ…」みたいな、しょぼくれたイチローみたいなことになるわけですけど、一方で頭の中の悪魔的には、「テストのためにこの一年勉強してきたんだろ?終わったらサボっちまえよ、ヒヒヒ…」みたいな、闇落ちしたのび太君みたいなことになってるわけです。

・で、いまから、将来の自分を縛る鎖のようなことを書いておくわけですけど、テスト後にやっと、自分の勉強ができることが楽しみなんです。具体的には、①RFIやFranceInfoで流れてくるようなニュースのうち、自分の興味あるものや日本について書かれたものを咀嚼すること、②フランスの政治経済や、ユーロ体制の歴史について調べること、③ヨーロッパサッカーやクラシック音楽、演劇といった、当地の文化を勉強すること、などなどを、これまで培った独学のノウハウを活かしてやっていきたいんです

・それからもちろん、英語の勉強も再開したい。英語のハノンを続けたい

・結局、この10か月で分かったことは、人間、忙しく仕事していようが夏休みに旅行に行こうが、必ず毎日、1.5時間~2時間の勉強時間を確保できるということなんです。やればできるんです。この時間を、上記にうまく割り振っていきたい

・で。まあ、そんな中長期的なビジョンも含めてですね、この一週間、正確には6日間、どうしていくかということです

日記453

・ついに円買い介入。為替のことはすぐによく分からなくなりますし、ヒストリカルな瞬間でもあるので、報道のされ方や識者の見方をできる限り残しておきましょう。このとき、誰がマトモなことを言っていたのか、後から振り返るよい材料にもなります。

・タイムラインを整理しておきますけど、昨日、2022年9月22日は日銀の政策決定会合2日目でした。12時過ぎ頃に政策内容が公表され、その時点では特にどうということはなかった

出所:みんかぶFX

・問題は15:30以降、総裁記者会見が始まってから。当面の緩和方針変更なしを強調するたびに為替は円安に振れ、上図の通り16時過ぎには145.78円を付けています。このチャート上でみるに、たぶん17時過ぎに介入が開始されました。総裁記者会見は16:30過ぎに終わったと記憶しています。結構質問が殺到した回でした。

日経新聞の清水編集委員だったと思いますが、「仮に円買い介入がある場合、円買いが資金吸収に繋がる一方で大規模緩和は資金供給なのだからいわゆる不胎化であり、両政策の効果を減じ合うのではないか」との趣旨の質問がありました。黒田総裁の答えは、不胎化という言葉は用いないながら、「YCCのもとでは、ある種自動的にそういったことが想定される」といったような回答だったと思います。

・私はずっと総裁記者会見を見ていたので気づかなかったんですが、この間既に、神田財務官の方から、「介入に関してスタンバイ状態にある」旨の発言があったようですね。それから17時過ぎに上記の通りの値動きになり、確か17:17頃にはブルームバーグヘッドラインで為替介入を行った旨の声明が出ました

・イニシャルリアクションとしての、識者の見方は以下の通り。あとでリンクが切れると嫌なので、批判のポイントは下記で抜き書いてみましょう。重複には目をつぶってください。それだけ介入を取り巻く因果関係は複雑ですので

政府・日銀が24年ぶり円買い介入:識者はこうみる | ロイター

①緩和策と円買いの非整合性(<アシメトリックアドバイザーズ アナリスト アミール・アンバーザデ>、<三菱UFJモルガンスタンレー証券 チーフ為替ストラテジスト 植野大作氏>)

②効果が限られている(<農林中金総合研究所 理事研究員 南武志氏>、<りそなホールディングス エコノミスト 村上太志氏>、<三菱UFJモルガンスタンレー証券 チーフ為替ストラテジスト 植野大作氏>)

③原資が限られている(<ニッセイ基礎研究所 シニアエコノミスト 上野 剛志氏>、<三菱UFJモルガンスタンレー証券 チーフ為替ストラテジスト 植野大作氏>)

④主に米国との協調面にリスクがある(<大和証券 チーフエコノミスト 末広徹氏>、<岡三証券 投資情報部 シニアストラテジスト 武部 力也氏>)

・さて、一つずつ考えてみましょう。①については、アミール氏は非整合性を強調はしていますが、少なくともこの記事ではその影響については言及していないように見えます。緩和と介入、どちらも成功しないと言いながら、その根拠も判然としません。

・植野氏はどうでしょう。氏は、政策間の非整合を指摘したうえで、不胎化ゆえに「効きが甘い」と批判します。これは、理論的にはかなり正しい指摘だと思います。まず為替サイドから考えれば、為替レートが資金の流通量で決まると仮定すれば、氏の批判は的確です。

・問題は、この仮定が正しいのか、ということです。ご案内の通り、為替レートは資金量だけでは決まりません。昨日、日経の番組で門間一夫氏も指摘していましたが、為替レートは金利差のほか、心理的な影響も大きく受けます。みんながなんとなく145円以上は上がらないと思っていたら、145円以上は上がらないのが為替です。そもそも、資金の流通量とか、それに対する需給だけでレートが決まるなら、こんな急速な円安は起きていません

・植野氏の指摘を金利サイドからも考えてみるとどうでしょうか。金利には確かに上昇圧力かもしれません。しかし、円資金供給によって上昇レートがかかるのはおそらくコールとかレポのマーケットでしょう。日銀が今困っているのは、10Y債の金利がコントロール上限に来ていることではないでしょうか。オーバーナイトレートではないのです。もちろん、イールドカーブは繋がっていますから、カーブ全体を低位に抑え込むことは大事ですが、そもそも短いところと長いところがそんなに素直に連関するなら、YCCなんて政策は不要だったのではないでしょうか。

・②は、まず、植野氏のように、投入された/され得る実弾の量に言及しながら、値幅が限定的であることについて指摘することがよくあります。また、農中の南氏のように、単独介入の無力さについて指摘する声もあります。また、りそなの村上氏のように、結局は金利差が開いた世界ではアンカーされたように円安に戻るとの趣旨の批判もあるでしょう

・当日は私もTwitterなどで、「昔の介入はこんなにしょぼくなかった」みたいなトレーダーのコメントを見ました。しかしこれはある種、当たり前だと思います。上記のみんかぶのグラフの値がどの「為替レート」なのかはよく分かりませんが、一般的にレートと言うと、インターバンクのレートを指します。いわゆる卸値です。ところが、このインターバンクマーケットは年々縮小し続けているのです。この点は詳しくはBISのレポートでも読んでください。大事なことは、為替市場が日々fragmentedになっている中にあっても、常識的には、当局が介入できるのはおそらくインターバンクマーケットだということです。相対的に小さいマーケットにアクセスしてるのだから、レートの変化率だけを見れば、往時よりも小さくなって当たり前です。このポイントだけでもクリアだと認めるならば、わざわざアルゴリズムトレードの拡がりなどを追加で指摘する必要もありません。

・黒田総裁や神田財務官が会見等で繰り返し言ってきたことをよく思い出してください。問題は、動いた幅とかレートがいくらになったとか、水準感ではないのです。問題は「急激な変動」だと、繰り返し言ってきました。それさえ抑えられれば、少なくとも円安方向の動きは、物価上昇を志す日銀にとってはウエルカムなのでしょう。

・だから、③の介入原資も問題にならないのです。急激に円安に振れる要因は、どうせ投機的な動きです。投機家が、単発の投機に込められる原資には限界があります。とにかく機動的に、それさえ叩けばよいのです。そうやってのらりくらりとモグラたたきをやっているうちに、いみじくも皆さんが指摘するように、大幅利上げをやってきた米国を中心に、欧米諸国はインフレ退治に成功し始め、いずれ利上げ局面はやむでしょう。そうなれば、これもいみじくも皆さんが指摘するように、金利差の拡大による構造的な円安もやみ始めるのです。

・では仮に、かつてのBOEのように、あらゆるHFがこぞって円売りを仕掛け始めたらどうなるか?その時本邦当局には、グローバルな物価・金融システムの安定という大義名分ができ、大手を振って各国に協調介入を依頼することができるでしょう。皆さんが「単独介入は意味がなく、協調介入にこそ意味がある」と指摘するほど、この仮定の世界で当局が防衛に成功する蓋然性は高まります

・追記ですけど、旅行収支も忘れないでください。基調的な円高要因が、いまはまだ一つ欠けている状態です。ここに変化が出れば、円安要因は一つ剥落します。

・④は、もう結果が出ています。米財務省は、日本の行動を「理解」しました。為替操作国には認定されるでしょうが、もともと日本は操作国一歩手前の「監視国」リストに入れられていたこともあります。だいたい、為替操作国リスト入りは、米国が主に新興国向けに、制裁等の外交上の言い訳に使うツールでしかないので(あると私は理解していま)す

・ということで、最後段で植野氏が指摘するように、急激な為替変動を抑えるスムージングオペとしては、会見中の総裁の挑発的とも取れる発言も含め、今回の介入はかなりよく考えられたものであると感じています。というか、20年前ならいざ知らず、少なくとも為替市場の構造が変化した今、それ以上の役割を為替介入に求めるのは難しいと思います。いざ介入が始まり、「日銀/財務省ネームが見えたらみんな下がって道を開け」て、大きくレートが動く時代は終わったと思います。

・それはかつてのトレーダーたちにとっては、少し寂しいことかもしれません。私自身も、電話一本とトレーダーの「紳士協定」によって成り立っていた、かつての為替市場には、感じるはずのないノスタルジーと、大いなるリスペクトを抱いています。そのうえで、古き時代の良き伝統は残しつつ、新たな市場を日々形作っていくことに、少しの希望と責任を感じています。

日記452

・TCFを受けてきました。なんやかんやあって、京都会場での受験。必須試験のほかに、スピーキングとライティングの補足試験もフルで受験し、合計で3時間半の試験時間となりました。会場は、京阪・出町柳駅から少し歩いたところにあるアンスティチュフランセ関西さんで、瀟洒な建物がとても素敵。

・なんやかんやの一端を書いておくと、家からほど近い東京会場(アンスティチュフランセ東京)は、SO試験(Sur Ordinateur, パソコンで受験できる試験)の設備を工事中とのことで、自分の希望する日程で受験できるのが京都か福岡の二択だったんですね

・んで、京都の方が近いし土地勘もあるので、京都で受験、と。京都のことは心から好きなので、別に東京で受けられなくても全然いいです

・受験の前日に京都駅に移動し、東本願寺のほど近くにホテルを取って、夜は近くを「ちょっとだけ」と言いながら散策しました。白山湯という、天然水を使った名銭湯にも巡り合えて最高でした

白山湯 六条店 | 【公式】京都銭湯 京都の銭湯100軒以上をご紹介

・やっぱり銭湯は水が大事だなと思いましたよ。水風呂が18度くらいで、そこそこ冷たいはずなんですけど、肌あたりが良いから心地よく入れます。その日はよく眠れました

・んで、そんな余談中の余談は置いておいて、TCF。試験の中身は、思い出すと反省で夜も眠れなくなるので書きませんが、形式だのなんだのを備忘のために書いておきます

・と言いつつ、形式的な解説は下記のようなサイトがなんぼほどでもあるので見ていただければよく、ここでは実際に受験してみて事前情報と異なった点なんかを発信させていただきます

フランス語学力テスト TCF | Campus France

・まず、必須試験に関して、問題数なんですけど、リスニングが30題と思っていたら31問以上問題が続くんですよ。で、TCFの問題って、問題数を重ねるごとにどんどん難しくなっていくんですね。25問目以降は、明らかにC1かC2レベルなので解けるはずもなく、何も考えずに死んだ目でランダムに答えを選び続けて30問終わり、さてリーディングと思っていると、31問目以降もリスニング問題が続くんです

・結論から言うと、リスニング問題は35問ありました。上述の通り、いつまで続くか分からないC2レベルのリスニングに心が折れそうになって、ふと画面の左下に目をやると「Arreter le test(テストを中断する)」のボタンがあるんです

・これ、ギブアップ的なやつかなと思ったんですよ。受験者が、これ以上回答しても意味がないと判断したらこれを押して、次のリーディングに移れるボタンなのかな、みたいな。これを押すとポップアップが出て、試験官を呼んでコードを入れろと言われます。ぼくはここでヒヨった結果35問まで聞き続けることになったんですが、同じ会場で受けていた人がおそらくこれを押して試験官を呼び、コードを入れたんじゃないかと思われます。その結果、それまでの回答が無駄になってしまい、試験官と協議の結果、どうやら試験そのものが無効になってしまったようでした(ぼくも試験中だったので事情はよく分からない)

・ということで、C1以上のレベルでない方は、そもそも30問以上リスニングの問題があるとご認識いただいたうえで、30問目以降もお経と思ってじっと試験の終わりを待つことをお勧めします(後日追記:これ、テストのクオリティコントロールのために多めに設問を設けているみたいです。実際に評価されるのは30問分とのこと)

・それから、会場の雰囲気というかなんというかなんですけど、まず事前の案内で15分前までに会場に来てねと言われます。んで、心配性なんで25分くらい前に行ったら、結局試験開始15分前までソファで待たされ、その後そのまま試験官が待つ試験会場に連れていかれ、スピーキングテスト開始となりました。もうちょっと心の準備の時間が欲しかった

・試験官からは、まず身分証明書を出してと言われます。初対面のフランス人にいきなりフランス語で話しかけられ(当たり前)、かつ、身分証明書は事務方に出すものだと思っていたのでちょっと焦っちゃいました

・スピーキングですけど、その場の説明によると、試験官が録音機を再生するとともに試験が始まり、一度開始するともうキャンセルはできないとのこと。のちに録音データはパリの本部に送られ、試験官の評価と本部の評価を合わせて点数が決まるとのことでした

・内容というか形式は事前情報通りでしたが、自己紹介以外は全然自信なし。自己紹介も、思ったよりかなりインタラクティブで、プレゼンというより日常会話でした。一連のテストが終わると、「圧迫面接みたいだったけど、juste pour evaluation だから気にしないでね」と優しく言われました

・あ、ただ、試験後に発音は褒められました。どこで勉強しているのかと聞かれ、アテネフランセと答えると、「発音が良い人はみんなアテネフランセ出身だよ」とご納得(?)。たしかに、普段の授業で、かなり厳しく指導されてますわ…。

・んで、会場の雰囲気がかなり自由なんですよ。「準備できたらリスニング始めるから声かけて」と言われ、自分の鞄もその場に置きっぱなしだし、なんなら鞄からスマホが半分出てるし、トイレ行っていいかと聞くと「全然いいよ!」と言われてほったらかし。TOEFLに慣れている身からするとかなり勝手が違うなと思いました

・で、ここからは、ぼくのほかにもう一人受験者(必須試験のみの受験)が到着し、同じ会場でパソコンを二台並べてSO試験開始となりました。これが先ほどリスニングのところで書いた不運な方でしたが、試験開始の時点から、試験官の指示に従ってコードを入力しても試験がしばらく始まらず、パソコンを換えるなどしていたので、何かメカニカルなエラーも併せて起きていたんだと思います。完全な邪推なんですけど、Windows10へのアップデート対応の有無が原因だったような気がする

・SO試験は、画面上のデモンストレーションがかなり気合が入っていて、フランス語が分からなくても直観的に操作や進め方が分かるようになっています。まあ、この解説が丁寧な分、長いんですけど(試験官も文句言ってました)。

・で、リスニング、文法、リーディングは淡々と解きました。事前情報からは、自分で時間配分をちゃんとしなきゃいけない印象を持っていましたし、上述のめちゃ長いデモのなかでも「時間の管理自分でしてね」と言われてたんですけど、いざ解き始めると画面の右端にきっちりタイムカウンターがついているので、自分で時計をにらみながらやるということもありませんでした。なお、リスニングは、問題読み上げの時間が、1問当たりの回答時間に含まれているので、問題を読み上げている間にもタイムカウンターが減っていき、謎の焦燥感を覚えます

・最後はライティング。50分で3題は、完璧に解こうとすると絶対に時間がないですね。しかも、字数制限が厳しい。DELF対策に慣れていると、180文字で論を展開する癖がついているんですが、3問目ですら150文字制限なので、時間も文字数も制限が厳しい印象

・ライティングが終わると(このころになると、夕方ということもあり、試験官がそわそわしながらぼくの画面を覗き込んで残り時間を確認してきます。休み時間前の小学生か)、リスニング、文法、リーディングの点数が掲載された証明書を印刷して持ってきてくれます。スピーキングとライティングの結果は、いつ来るのか聞き忘れたんですけど、たぶん1か月後くらいだと思います

・で、結果。リスニング:298(A2レベル)、文法:303(B1レベル)、リーディング369(B1レベル)と、トータルで326(B1レベル)でした。点数とレベルの関係については以下の通り

 

www.nufs.ac.jp

・なので私は、リスニングと文法がA2とB1の境目で、リーディングはむしろB2に近い、トータルで見てA2寄りのB1の人、ということになります。これで仮に、スピーキングとライティングが両方A2だったら、B1寄りのA2の人です

・(補記)その後スピーキングとライティングの点数が判明し、それぞれ8点、9点でした(いずれも20点満点)。どちらもB1レベル。

・ここまでにかかった学習時間を計算するのは簡単です。2022年初来、毎日必ず1.5~2時間、フランス語を学習しており、今日は年初から数えて190日目ですから、(90×190=17,100分=)285時間~(120×190=22,800分=)380時間、勉強していることになります。スクールに通い始めてからは5か月ちょっと。TCF対策は、ご案内の通り、先週から始めました

・週日の大半を仕事に費やしながら、かつ週末には居合も続けながら(この間、初段まで取得しています)、よくぞここまで来ました。えらい。B1→B2は、かなり距離があるといわれているので、さらに加速的に勉強していく必要がありますが、これまで通り淡々と、毎日勉強することが大事だと思っています。ひとまずお疲れさまでした、わたし

日記451

・やっぱり、ブログを書いた方が良いと思うんです

・思っちゃったらしょうがないんです。ブログを書きましょう

・正確に言うと、ブログを書いた方が良いというより、ブログを書く時間のような、自分を見つめ直す時間を日常の習慣として意識的に導入した方が良いということです

・自分を見つめ直す時間の過ごし方のバリエーションはいくつかあって、銭湯に行くこと(高円寺の小杉湯に限ります。あまりありませんが、空いている時間ならなお良し)、座禅を組むこと、居合に取り組むこと、小説を書くこと、料理すること、等が挙げられるんですが、改めて(作品でない)文章を書くことというのは自分を再発見する良い習慣だなと思ったんですよ

・そこで何が書かれるかはどうでもよくて、A4コピー用紙の裏に書くような思考の垂れ流しを、間違いなく毎日行うこと。これは大事な習慣だという直観があるんです

・あれですね、2020年に毎日日記を書いて、2021年は大体2週間に一回くらいのペースになって、2022年はご案内の通り低頻度での更新になっているこのブログをもう一度日時ペースで再開するか、ほかの媒体を使ってみるか、いっちょまえに悩んでみています。まったく本質的な悩みじゃないんですけど、どうせならいろいろと試してみたいというワガママな気持ちがあるんです

日記450

・TCFの対策について書きます。

・なんやかんやで、TCFを受けることになったからです。TCFについては、これはもう皆さんご案内のことですけど、RFIやTV5MONDEが練習問題を提供しているので、なにはともあれ以下を試して感触を探ってみました

apprendre.tv5monde.com

・で、まあ結論としては、TV5MONDEのサイトを用いてエクササイズをこなそうと思います。

・問題は、来週にこの試験を受けるということ。まじかよ

・今回は補足試験も受けるので、来週までにやることをざっと洗い出すと、リーディングリスニングは上記で対策というか肩慣らしをしておいて、スピーキングのために自己紹介の暗記とこれまで覚えてきた表現の復習、それからライティングのためにこれまで書いてきたエッセイの振り返りをしておく必要があります

・まあ、もう、これまでやってきたことをぶつけるしかないので、こういうドタバタの対策になります。というか、TCFのための特別な対策をする気はもともとなくて、いちおう問題形式だけ知っときましょか~~ということなんです

・とにかく優先すべきは…この6月に受けられなかった、DELFB1レベルの実力がついているということを証明して、安心感を得るということなんです

・そうであるならば、TCFの問題の特性上、分かる/分かりそうな問題を着実に得点するということが求められるように思います。

・例えば、ライティングは課題が6つ出るわけですが、徐々に難易度が上がっていくわけですから、前半3つがおおよそB1レベルを測るのに必要だと考えていいでしょう。そこを確実に得点しに行くのです

・それから、文法でしっかりと点を取るというのも大事だと思います。5つあるテスト項目のうち、3つ以上でB1以上の得点をすればいいわけですが、例えば文法とリーディング、リスニングでB1レベル以上となれば、スピーキングとライティングは置き去りでもいいわけです

・そうすると、ここ一週間で大事なことは、特にスピーキング対策は自己紹介の(再)暗記にとどめ、やはり必須試験のエクササイズを繰り返し行い、ここで確実にB1レベルを得点する、ということになります。ライティングも、結局文法とボキャブラリーがあればなんとかなるわけですから、論の展開に必要なフレーズの確認以外は思い切って捨てましょう

・ということで、これから毎日文法問題とリスニング問題をやります。朝エクササイズ、昼確認、夜復習で一日を回しましょう

日記449

・日記を書いている場合ではないんです。なんやかんやあって、フランス語の試験が7月初になったので、そのための対策やら何やらをしなくてはならない。普段のフランス語のクラスもDELFB2レベルになったので、要求されるボキャブラリーやアウトプットのレベルがこれまでとは比較にならないくらい高く、授業をこなすので精一杯です。というか、残念ながら、現状、授業のレベルについていくことができていない

・しかしながら、そうした状況であればこそ、日記を書くんです。試験とか、自分の将来のキャリアとか、そういう、本当はこの世界に存在しないものに惑わされて脳のメモリを食われていると、勉強も捗らないという考え方を、私は支持します

・試験とか自分の将来のキャリアとかが、実はこの世には存在しないのであ~るとか書くと、ついに頭をやられてしまったのかと思われるかもしれないので一応補記しておきますけど、私がここで言いたいのはアレです、いま/この瞬間を大事にしましょうという簡単なお話です

・それについては散々、このブログでも書いてきたので改めて繰り返し申し上げることはしませんが、やっぱりここ最近、目の前の人生、目の前の生活、目の前の人間から目をそらして、試験のこととか将来の人間関係とか、気を抜くとそんなことばっかり考えているので、せめてブログを書く時間ができたときくらいは、それをやめましょうということですね

・んで。もう少し正確に申し上げるとですね、こういうかたちでブログに自分の思考を走り書いていく行為そのものが、自分という存在を見つめ直す行為であるということ、これもこれまで繰り返し申し上げてきました。いや、もしかしたらそんなに繰り返し書いてはいないかもしれないけど、意識的/無意識的に、ブログを書くことの効能の一つとして、そうしたものを実感した場面は何度もありました

・そしてブログだけでなく、小説を書くことにもそうした効能があることを認めるべきです。小説を書くことは自分自身を見つめ直すことだと、これもこれまでも申し上げてきましたが、まさにそれが必要な局面に来ている

・これまでに繰り返し申し上げてきたことを確認するだけの日記と化している

・今年、小説を書くにあたって大事なことは、人間と向き合いましょうということです。プロットを作るとかアイディアを整理するとか、これまで小説を書くにあたってやってきた作業も、一度分解してしまおうと思います。朝の静かな時間に、紙一枚だけでもって自分自身と向き合いながら、登場人物と対話し、登場人物の物語るままに、ストーリーを書き留めていこうと思います

・それから、主人公の生きる世界について、調べものもしながら書いてみようと思います。これまでは、ほとんど自分の知っている世界についてしか小説を書いてこなかったわけですが、小説を書くことを通じて、自分自身を深く掘り下げていくことには、自己を少しずつ拡張することも含まれていると、最近思うからです

・そういう意味では、フランス語という新しい言語の習得も、とりもなおさず自己を拡張する行為でしょう。それは単純に、アクセスできる情報が拡張されるとかそういう意味合いではないんですね。もしも言語習得の目的が、アクセス可能な情報を増やすというだけであれば、それらは翻訳その他の技術の発達によって代替されてしまうでしょうから。

・そうではなくて、母語以外の言語の習得は、例えば自分が語りたいことをより鮮明にしてくれるでしょうし、自分がこれまで体験してこなかった文化圏での振る舞いの習得を否応なく迫ることでもあります。そうした中では、人は自分自身の存在をもう一度見つめ直し、私はいかなる存在か、目新しい社会の中でいかに振る舞うことができる存在なのかということを、再発見することになるでしょう

・美術館に訪れるというのも、自分にとっては同じ意味を持ちます。特に現代アートは分かりやすい例ですが、作者が展開する世界に一度飛び込んでみることによって、自分という存在を、これまで知らなかったコンテクストの中に置き直してみるのです。優れた美術作品、ありきたりな形容をすれば「自分に響く作品」の前で、わたしは知らず知らずのうちに自分を再発見していると思います。それは主に、「自分は、こんなコンテクストの中でも生きていくことができるのか」という自らのしたたかさの再発見であり、そうした体験をするたびごとに、自分という存在についてのスケッチに、一本ずつ線を引き加えることができたような感覚を覚えます

・こうした理解のもとで、わたしは小説を書くことを通じて何をしているのかと改めて問われれば、それはまず、とりもなおさず自分という存在の理解深耕ですし、読者に対しての問いかけでもあります。ですから、なにはなくとも登場人物と真摯に向き合い、彼(ら)が有するリアルな世界認識を理解をする努力を怠らず、それによって作品世界というコンテクストを構築する必要があります。それをもって読者のレジリエンシーに問いかけ、その心理に一本の線を引くことを試みるのが、今年以降の目標になります

日記448

・「前回ブログを書いたのが○日前」という○の数字を縦軸にとってプロットしていったら綺麗に二次関数曲線の形をしているんじゃないかと思っています

・要は、ブログを書く間隔がどんどん開いていっている

・今日は、フランス語のことを一切考えたくありません。小説のことを考える。今年は何を書こうかな

・このブログで繰り返し書いてきましたけど、小説を書くことは自分という存在を掘り下げて考えることです。一方で、今年はそういう頭でっかちな軛から少し離れて、純粋に登場人物と向き合って対話するような、そんな小説を書きたいと思っている

・最近思うんですけど、人間について考えないことが、人生、ラクに生きるコツなんですよね。「なんであの人はこういうことをするんだろう」とか、「どうして自分はこういう人間なんだろう」とか、そういうものを一切考えない方がラクに生きていけるんです

・自分を含めて、人間に対する執着を無くすということですね。そういう心理的な状態を表す仏教用語/禅の言葉があるような気がする

・しかしまあ、そう悟り澄ましてばかりもいられないのが人生でして、とことん人間というものと向き合いたい局面もある。小説を書くっていうのはそういう行為、取り組みの一つであると思っています

・「色も形もなくただ光だけがある」。先日亡くなった松井守男が、かつてピカソの作品を見て言った言葉です。

serai.jp

・フランス語も小説も、少しずつでいいから積み上げていこうと思います。それが遠くへ行く唯一の方法なので…

日記447

・去年の10月のECB会合で、ラガルド議長が「the ECB discussed only three things today: inflation, inflation and inflation. 」と話していた記憶がありますが、それになぞらえれば、最近の自分の生活は「フランス語、フランス語、そしてフランス語」といった感じです

www.reuters.com

・いや、さすがに仕事をしながらなんで、「フランス語漬け」と言えるほどでもないんですけど、まあ日々のレッスンの宿題や復習をこなしていくと、どうしても空き時間のほとんどをフランス語に費やすことになる

・本当はもっと、徹底的にやった方がいい気もしてるんですけどね。つまり、自分の頭の中の考えごとが全てフランス語になるくらい、耳から入ってくるもの、目から入ってくるものを全てフランス語に変える努力をするとかね。いきなりそれをやると体調崩すので避けてたんですけど、今後はできるかもしれない。

・なぜなら、少なくとも、ほぼ3か月間、「かならず毎日1.5~2時間フランス語の勉強をする」というマンデートを達成し続けているので。そうした習慣の上に少しずつ上乗せする形で、さらにフランス語に触れる機会を増やしていくというのは不可能ではない。なんでも続けるって言うことが大事なんですねという当たり前の話をしています

・そういう意味では、もうキャリアのこととかを考えるのは諦めました。これは、未来永劫諦めるとかそういう意味ではなくて、少なくともフランス語のレベルが一定以上に行くまでは、あらゆる意味でキャリアのことを考えても仕方ないから。ということに加えて、結局、未来は現在のグラデーションの先でしかないということを身をもって知ってしまった今、一足飛びにキャリアのことを考える/デザインすることの意味がよく分からなくなってきているんですね

・これに関連して、まさにこれを書いているいま、以下のような実感が自分の中に芽生えつつあります。ぼくは大学時代まで、自分の将来がどうなるかなんてはっきりと分かっていませんでした。新卒で企業に就職をして、なんとなくの方向性が見えたような気がしていたけれど、それもまたまやかしであって、実は自分の将来に関する方向性なんて、自分の人生のどこを切り取ってみても、実はまったく分からないものなんじゃないか、という実感です

・そして自分の将来を分かろうとすると、そこには一定の、なんというか、無理が生じる。いつまでも自分が根無し草のような不安が嫌で、将来のことを何とか考えてみようとするけれど、気持ち悪さだけが残ることになる。

・で、その気持ち悪さから逃れるために、自分のキャリアデザインとかをやってみて、考え抜い(たつもりになっ)てみると、何となく暫定的な答えのようなものが見つかることがあって、それで安心してしまうんですね。それが自分の場合は、新卒の就職だった

・ところがそれも仮初の安寧で、結局人間は自分の将来に確信が持てることなんて一つもない。ここにもう一つ別のファクターが出てくるんですけど、それは年齢です。歳を重ねてくると、いつまでも「自分の将来はよく分かりません」と言えなくなってくるんですね。なんか、例えば40歳くらいのおじさんが、「自分の将来はよく分かりません」って言ってたら、ちょっとキモいと思われるじゃないですか、普通は

・でも本当は、40歳だろうが80歳だろうが、自分の将来は分からないんですよ。そしてそれを認め続けるべきなんです、きっと。明日の自分は、1秒後の自分は、分からないんです。安定した老後とか、安定した中年時代とか、そんなものはいつの時代だってあり得ない。別に不安定な世の中に備えろとか、不確実性の時代がどうだとか、そんなことを言いたいんじゃありません。いつの世であっても、1秒後はまったくの不明、そしてそれを認め続ける素直さ、大胆さ、大らかさ、寛容さを持ち続けようという話です。

・自分の将来は、よく分からないんです。キャリアデザインも結構ですが、そんなことで自分の可能性を狭めてしまうくらいだったら、やらない方がいい。資本主義、競争激化の世の中で、そんな甘いことを言っていると割を食うぞというご高説はもっともらしいですが、資本主義の本質は「投企」です。「意味」で閉じたクッションから、こぼれ落ちるものにお金が集まってくる仕組みなんです

・自分は何を言っているのか。クソ長くなってきましたが、あえてエントリーを変えずに書き続けます。

・去年の夏ごろに書いたエントリーを思い出していただきたいのですが、資本主義の本質に関して、「知の技法」で考察されていた箇所がありました。大澤が、「市場ではスタティックな均衡が成り立たず、均衡は新規参入者やイノベーションを受けて常に崩れ、発散し、次の均衡点へと収束する」という表現を使うことにより、「資本主義はディコンストラクトそのものである」という小林の主張を補強していた箇所です。

 

dshio3721.hatenadiary.com

・これを読んで自分が思い描いたのは、成長曲線の微分でした。ディスコンラクトというのは、次元を下げることそのものです。

・自分の将来、個人の将来を成長線を使って表現してみようとすると、それはたぶん曲線を描きます。全体として右上がりかどうかは別として、曲線なので、傾きは一定しません。どの時点で傾きを取るかによって、係数は変わってきます

・資本主義は、この傾きに対して投資を行うという営みです。ある時点では傾きが大きかったものに対して、思い切ってベットして投資を行う。投資される自分の側から考えると、自分のキャリアをデザインするというのは、この傾きを一定のものに固定するよう試みるという営みです。一定の、かつ、なるべく右上がりの傾きに固定することを試み、それを他者にアピールすることで、なるべく多くの資金を集めようという営みです

・ところが、市場では、絶対にスタティックな均衡というものが成り立たない。曲線そのものが大きくシフトしたりカーブを変えたり、変数を変えたりするんです。ある時点で魅力的だった微分係数は、時間の流れとともに、大きく値を変えることになる。相対価値も変わるでしょう。

・そうは言っても現時点で入手可能な情報を基に、最善の微分係数を出す努力をするのが誠実で、現実的だと、キャリアプランナーは言うでしょう。そこをのっけから否定する、揺さぶりをかけていくのが、自分の仕事であるような気がしてきた。その仕事というのは、自分の創造性を信じるということ、自分自身を信じるということです

キャリアプランナーたちは、社会における価値を信じています。社会で、現時点で信奉されている価値観を何よりも大事にしているわけです。それをもって、まさに現時点で入手可能な情報として、微分係数が大きいものとそうでないものとを峻別しているわけです。そこには、自分の価値判断は入っていない。社会が大事だというものを大事にしているわけですから、自分が何を美しいと感じ、自分にとって何が微分係数の大きいものなのかを考えることを放棄している

・したがって、社会における価値が変わっていくと、微分係数の調整に苦しむことになる。もちろん、社会における価値というものはグラニュアルにしか変わっていきませんから、あまり大きな心配をする必要もないわけですが、いつまで経っても自分自身を顧みることはありません

・この状況に対して、ぼくは揺さぶりをかけていきたいんですね。人々の心に対して、本当に美しいもの、光り輝くもの、今は社会から軽視されているけど、これってみんな心の奥底では美しいと思ってるよね、そういう訴えを続けていきたいんです

・今回のエントリーはここでおしまいです。何を言っているのか、今は分からなくて大丈夫です。