日記452

・TCFを受けてきました。なんやかんやあって、京都会場での受験。必須試験のほかに、スピーキングとライティングの補足試験もフルで受験し、合計で3時間半の試験時間となりました。会場は、京阪・出町柳駅から少し歩いたところにあるアンスティチュフランセ関西さんで、瀟洒な建物がとても素敵。

・なんやかんやの一端を書いておくと、家からほど近い東京会場(アンスティチュフランセ東京)は、SO試験(Sur Ordinateur, パソコンで受験できる試験)の設備を工事中とのことで、自分の希望する日程で受験できるのが京都か福岡の二択だったんですね

・んで、京都の方が近いし土地勘もあるので、京都で受験、と。京都のことは心から好きなので、別に東京で受けられなくても全然いいです

・受験の前日に京都駅に移動し、東本願寺のほど近くにホテルを取って、夜は近くを「ちょっとだけ」と言いながら散策しました。白山湯という、天然水を使った名銭湯にも巡り合えて最高でした

白山湯 六条店 | 【公式】京都銭湯 京都の銭湯100軒以上をご紹介

・やっぱり銭湯は水が大事だなと思いましたよ。水風呂が18度くらいで、そこそこ冷たいはずなんですけど、肌あたりが良いから心地よく入れます。その日はよく眠れました

・んで、そんな余談中の余談は置いておいて、TCF。試験の中身は、思い出すと反省で夜も眠れなくなるので書きませんが、形式だのなんだのを備忘のために書いておきます

・と言いつつ、形式的な解説は下記のようなサイトがなんぼほどでもあるので見ていただければよく、ここでは実際に受験してみて事前情報と異なった点なんかを発信させていただきます

フランス語学力テスト TCF | Campus France

・まず、必須試験に関して、問題数なんですけど、リスニングが30題と思っていたら31問以上問題が続くんですよ。で、TCFの問題って、問題数を重ねるごとにどんどん難しくなっていくんですね。25問目以降は、明らかにC1かC2レベルなので解けるはずもなく、何も考えずに死んだ目でランダムに答えを選び続けて30問終わり、さてリーディングと思っていると、31問目以降もリスニング問題が続くんです

・結論から言うと、リスニング問題は35問ありました。上述の通り、いつまで続くか分からないC2レベルのリスニングに心が折れそうになって、ふと画面の左下に目をやると「Arreter le test(テストを中断する)」のボタンがあるんです

・これ、ギブアップ的なやつかなと思ったんですよ。受験者が、これ以上回答しても意味がないと判断したらこれを押して、次のリーディングに移れるボタンなのかな、みたいな。これを押すとポップアップが出て、試験官を呼んでコードを入れろと言われます。ぼくはここでヒヨった結果35問まで聞き続けることになったんですが、同じ会場で受けていた人がおそらくこれを押して試験官を呼び、コードを入れたんじゃないかと思われます。その結果、それまでの回答が無駄になってしまい、試験官と協議の結果、どうやら試験そのものが無効になってしまったようでした(ぼくも試験中だったので事情はよく分からない)

・ということで、C1以上のレベルでない方は、そもそも30問以上リスニングの問題があるとご認識いただいたうえで、30問目以降もお経と思ってじっと試験の終わりを待つことをお勧めします(後日追記:これ、テストのクオリティコントロールのために多めに設問を設けているみたいです。実際に評価されるのは30問分とのこと)

・それから、会場の雰囲気というかなんというかなんですけど、まず事前の案内で15分前までに会場に来てねと言われます。んで、心配性なんで25分くらい前に行ったら、結局試験開始15分前までソファで待たされ、その後そのまま試験官が待つ試験会場に連れていかれ、スピーキングテスト開始となりました。もうちょっと心の準備の時間が欲しかった

・試験官からは、まず身分証明書を出してと言われます。初対面のフランス人にいきなりフランス語で話しかけられ(当たり前)、かつ、身分証明書は事務方に出すものだと思っていたのでちょっと焦っちゃいました

・スピーキングですけど、その場の説明によると、試験官が録音機を再生するとともに試験が始まり、一度開始するともうキャンセルはできないとのこと。のちに録音データはパリの本部に送られ、試験官の評価と本部の評価を合わせて点数が決まるとのことでした

・内容というか形式は事前情報通りでしたが、自己紹介以外は全然自信なし。自己紹介も、思ったよりかなりインタラクティブで、プレゼンというより日常会話でした。一連のテストが終わると、「圧迫面接みたいだったけど、juste pour evaluation だから気にしないでね」と優しく言われました

・あ、ただ、試験後に発音は褒められました。どこで勉強しているのかと聞かれ、アテネフランセと答えると、「発音が良い人はみんなアテネフランセ出身だよ」とご納得(?)。たしかに、普段の授業で、かなり厳しく指導されてますわ…。

・んで、会場の雰囲気がかなり自由なんですよ。「準備できたらリスニング始めるから声かけて」と言われ、自分の鞄もその場に置きっぱなしだし、なんなら鞄からスマホが半分出てるし、トイレ行っていいかと聞くと「全然いいよ!」と言われてほったらかし。TOEFLに慣れている身からするとかなり勝手が違うなと思いました

・で、ここからは、ぼくのほかにもう一人受験者(必須試験のみの受験)が到着し、同じ会場でパソコンを二台並べてSO試験開始となりました。これが先ほどリスニングのところで書いた不運な方でしたが、試験開始の時点から、試験官の指示に従ってコードを入力しても試験がしばらく始まらず、パソコンを換えるなどしていたので、何かメカニカルなエラーも併せて起きていたんだと思います。完全な邪推なんですけど、Windows10へのアップデート対応の有無が原因だったような気がする

・SO試験は、画面上のデモンストレーションがかなり気合が入っていて、フランス語が分からなくても直観的に操作や進め方が分かるようになっています。まあ、この解説が丁寧な分、長いんですけど(試験官も文句言ってました)。

・で、リスニング、文法、リーディングは淡々と解きました。事前情報からは、自分で時間配分をちゃんとしなきゃいけない印象を持っていましたし、上述のめちゃ長いデモのなかでも「時間の管理自分でしてね」と言われてたんですけど、いざ解き始めると画面の右端にきっちりタイムカウンターがついているので、自分で時計をにらみながらやるということもありませんでした。なお、リスニングは、問題読み上げの時間が、1問当たりの回答時間に含まれているので、問題を読み上げている間にもタイムカウンターが減っていき、謎の焦燥感を覚えます

・最後はライティング。50分で3題は、完璧に解こうとすると絶対に時間がないですね。しかも、字数制限が厳しい。DELF対策に慣れていると、180文字で論を展開する癖がついているんですが、3問目ですら150文字制限なので、時間も文字数も制限が厳しい印象

・ライティングが終わると(このころになると、夕方ということもあり、試験官がそわそわしながらぼくの画面を覗き込んで残り時間を確認してきます。休み時間前の小学生か)、リスニング、文法、リーディングの点数が掲載された証明書を印刷して持ってきてくれます。スピーキングとライティングの結果は、いつ来るのか聞き忘れたんですけど、たぶん1か月後くらいだと思います

・で、結果。リスニング:298(A2レベル)、文法:303(B1レベル)、リーディング369(B1レベル)と、トータルで326(B1レベル)でした。点数とレベルの関係については以下の通り

 

www.nufs.ac.jp

・なので私は、リスニングと文法がA2とB1の境目で、リーディングはむしろB2に近い、トータルで見てA2寄りのB1の人、ということになります。これで仮に、スピーキングとライティングが両方A2だったら、B1寄りのA2の人です

・(補記)その後スピーキングとライティングの点数が判明し、それぞれ8点、9点でした(いずれも20点満点)。どちらもB1レベル。

・ここまでにかかった学習時間を計算するのは簡単です。2022年初来、毎日必ず1.5~2時間、フランス語を学習しており、今日は年初から数えて190日目ですから、(90×190=17,100分=)285時間~(120×190=22,800分=)380時間、勉強していることになります。スクールに通い始めてからは5か月ちょっと。TCF対策は、ご案内の通り、先週から始めました

・週日の大半を仕事に費やしながら、かつ週末には居合も続けながら(この間、初段まで取得しています)、よくぞここまで来ました。えらい。B1→B2は、かなり距離があるといわれているので、さらに加速的に勉強していく必要がありますが、これまで通り淡々と、毎日勉強することが大事だと思っています。ひとまずお疲れさまでした、わたし