日記321
・Nujabesの続き。この曲の一番好きな部分は、当然というか、サビのリフレインです。
we can take it all back to the register
and start all over from the caniste
・ミニマリズムというと、これまた俗っぽいんですけど、でもそれに近い発想をまずは感じます。(余計なものは)全てレジに返してしまえ、つまり捨てちゃおう、というのが第一節のメッセージ。第二節はそれを受けて、空っぽの缶カラから、つまりまたゼロから始めたらいいじゃないか、と続きます。
・韻の踏み方というか、そのためのワードチョイスの素晴らしさは当然として、まずここにある考えを紐解いてみると、そこには「自分に対する信頼の回復」という、ぼくが今年一年間追い求めてきたストーリーがあるように思えてならないのです
・そのために、このサビの前後で使われている動詞を確認してみます。文脈から判断して、作者がなんとなくポジティブに受け止めている/自分がこうなりたいと感じている動詞を含む節を、えーと、じゃあ、P、その逆、ネガティブな意味とか、大変だなみたいなニュアンスを感じる動詞のある節をN、としてみましょうか。以下のようになると思います。
・P:true words seem to rise to the lips、take hold of a poet in me、sit back to the breeze let the memories flow
・N:stretch the truth、find a gig that lives up to the billing、find a reason to work
・いかがでしょうか。いかがでしょうかと言われても、いかがでしょうか。
・Pの方は、受動的な動詞の使われ方が多いんです。「(真の言葉が、勝手に自分の唇に)昇ってくる」、「(真の言葉に僕の中の詩人が)捕らえられてしまう」、「(思い出の流れに)身を任せる」。
・一方で、Nの方は、自分で何かを見つけに行くとか、極めつけは、自分が真実を「ねじまげる」という、かなり強い、能動的な動詞を使っている。
・彼の考えは、なにか、自分の周りのものをコントロールしようとするのは、ロクな結果を生まないという直観に基づいています。それよりも、自分が思うままに行動できるよう、変な作為に基づいて行動しないよう、余計なものは捨ててしまおう、というメッセージに繋がる。自分が手元に浅ましく抱え込んでいるものを手放して自由になろうということです
・ここまでだけだと、何となくミニマリスト的な発想の域を出ないわけですが、彼のメッセージはここで終わっているわけではない。サビはこんな風に続きます
let's break it all down into pieces of bright
moments that pass by like a meteorite
・いや結局、”bright moments”を細かく砕いて缶カラに入れとくんか~いというわけですが、これは要するに、「きらきら輝く今という瞬間はすぐに過ぎ去ってしまうから、きちんと今、向き合って味わおう」的なことを言ってるわけです。
・それがなぜ、自分への信頼の回復につながるのか?次のポストです。