日記405

・小説について考えていきたいんですけど、最近本当に小説のことを忘れていたことに驚いています

・今日、竹橋の国立近代美術館で常設展を見てきました。安井曾太郎とか東山魁夷の風景画を眺めていて気が付いたんですけど、当然のことながら風景画って絵の一種じゃないですか。つまり、風景をそのまま描くだけで(厳密な意味でそのままではないんでしょうけど)芸術たり得るわけですね。そこを行くと、小説って、必ず人間が介在するじゃないですか。つまり、風景だけを描いても小説っていうジャンルの芸術は成立しないんですよ。これってなんでなんですか?

・もちろん、「物語の持つ力が人の心に訴えかけるのであって…」という説明は分かります。つまり、人は人が語る物語にこそ共感するのだから、小説には登場人物が出てきて物語を進める必要がある、という説明はそこそこ納得感があります。

・でも、それって小説だけに言えることじゃないですよね?同じ文芸でも、例えば詩は風景を描くだけでも成立しうるじゃないですか。なんで小説だけが、物語の力を借りないといけないんでしょうか。

・こんな原始的な問い、誰かがいつの時代にも立てているはずなので、何か知っている人がいたら教えてください