日記396

・ということで、前回の記事では、情報処理プロセスの準備段階として、A:ハードディスクを準備する、B:フォルダを切る、C:アウトプットのフォーマットを決めておく、ということを挙げました。

・Aとしてはひとまず、OneNoteを引き続き活用すると決めましたが、やはりBで躓きます。つまり、テーマごとにフォルダを切っておくと、テーマ横断的な情報が出てきた際に格納場所が分からなくなる、という問題があるんです。

・実際、これまで、情報整理に関して、どんな問題が出てきたかを一覧してみると…

・ただ情報を集めるばかりになっていた。情報の活用の仕方が分からず、死蔵状態になってしまった

・情報の単位化がなされておらず、情報の量や質がバラバラだった
・といったことが挙げられます。これはつまり…インプットされた情報を、生のまま倉庫に入れていた状態です。

・その問題点は、せっかく集めた情報が、何にも活用されないので、情報を集めることを無駄と思ってしまう、ということです。実際、最近はOneNoteのクイックノート機能を全然使っていませんでしたし、一時期やっていたTimes誌の切り抜きなんかもやめてしまっていました。

・これを解決するためには、「~~になったら情報を整理する、というクライテリアを設ける」とか、「集まった情報から、ステートメントやクレームを導き出す習慣をつける」とか、「『これは誰々に話す』『どんな時に使う情報』という基準で情報にタグ付けを行う」とかいった解決策が考えられますが、イマイチ芯を食っている感じがしない。

・そこで、前回の記事でも引用した読書猿氏のブログ記事を基に、情報処理に関するプロセスを改めて一望してみると…

インプット(情報に触れる)
メモリに書き込み(クイックノート等に貼り付け)
ーーーーーーーーーー ↓ ここからあやふや ↓ ーーーーーーーー
あるテーマに関する情報を一覧化:一覧化しやすいように、情報の単位をそろえておく
あるテーマに関する情報を圧縮
あるテーマに関する情報を変形
あるテーマに関する情報を突合
あるテーマに関する情報を再一覧化

・といったように、途中から自分でも作業の具体感に関してイメージが付いていません。

・これらの結果、例えば今、「自分の血肉になっている」と言い切れる知識は、ほとんどないと言っていいでしょう。具体例を挙げると、『債券価格が上昇すると金利は低下する』『日本で一番最初に創設された動物園は上野動物園である』といった、きわめて基礎的なステートメントを行う際でも、テキストを参照したくなるほどで、一歩突っ込まれればあやふやなものです。

・ということで、現時点での疑問というか課題をまとめると…
① 蓄積した情報を、何に活用すればいいのか。その候補を挙げよ。
② 情報を一覧化し、圧縮し、変形し、突合し、再一覧化する、具体的なやり方を示せ。
③ 情報を蓄積することによって、最終的に何をしたいのか、示せ。
(この分野ではこうなりたいとか、個別の話ではなく、総体として示せ)

・ということになります。しかし、これらの疑問に対して、一気呵成に解を得ることは無理です。特に、三つ目については、これまでもさんざん悩んできましたし、解を得ることはありませんでした。このため、「これだけ悩んでも分からないなら、最終的なアウトプットの仕方のあるべき姿など、分からないのではないか?(考えても仕方のない問いではないか?)」と考えるに至っています。

・現時点で、より重要なことは、何のためにすべきか、ではなく、何ができるか、ということです。日常生活の中で達成可能な情報処理プロセスを定めておくことしかできないのです。

・そういう視点で考えると、例えば既にやっている、「現代の金融入門」の抜き書きなどは、情報を圧縮する作業として無意識に行っているものです。
・となると、当然、「得られた情報を一覧化していないのではないか?」、正確に言うと、「圧縮して抜き書いた情報を、一覧化してさらにエッセンスを抽出する作業を行っていないのではないか?」という疑問が湧いてきます。

・この疑問にこそ、答えるべきでしょう。答えはイエスであり、そうであればこそ、これをどう解決するかということを最優先に考えていきます。

・今、あるまとまったテキスト(書籍<やそのうちの特定の章>、論文、レジュメ、契約書、マニュアル、レポート、リーディング教材、ニュース記事等、定性情報を含む文章のかたまり)があるとします。このテキストのさばき方を、以下の二段階に定めます。

テキストそのものに施す処理
〇あるテーマに関するテキストを収集する=情報の素材を取ってくる
具体例:事典を引いてコピペする、ニュース記事をクイックノートに貼り付ける、レポートを打ち出す、論文を探して入手する、教科書を図書館で借りる

〇テキストを一覧化する
具体例:OneNoteに記事を並べる(記事の一覧Excelを作る)、「事典引き」エクセルを作成する、論文や教科書のリスト(下記マトリクスの最左列)を作る

〇それぞれのテキストから、意味のある文章を抜き書く箇所を決める/写し取る
具体例:書籍に付箋を貼る、テキストに下線を引く。いずれも、テキストの該当箇所を写し取るか、コピーを取っておく。

情報に対して施す処理
=情報に対して、直観や理性に基づいた解釈を与える。ここから本格的に脳を使う。

〇情報を圧縮する(要約する、グルーピングしてエッセンスを抽出する)
具体例:テキストを縮約する。その結果を書く。

〇情報を変形する(写しかえる、並び替える<ソートする>)
具体例:縮約した/写し取ったテキストを、一覧できるように別の場所に写しかえる。要素マトリクスを作る(=要素マトリクスという箱の中に、情報を写しかえる。そのうえで、時系列順などにソートする)。

引用マトリクスを作る(=引用マトリクスという箱の中に、情報を写しかえる。そのうえで、時系列順などにソートする)。

目次マトリクスを作る(目次マトリクスという箱の中に、目次情報を写しかえる。そのうえで、時系列順などにソートする)。

〇情報を突合する(異なる情報を対比する<相違点・共通点を抽出する>、異なる情報を結び付ける)
:相違点/共通点を見つけて書き出す、自分の仮説を書き出す

〇圧縮/変形/突合の結果を、意味のある文章として再度一覧化する

・ざっと、以上です。これから細かいところを詰めていく。

・この記事、文字数多すぎワロタ