日記376

新国立美術館で、DOMANI展を見てきました。文化庁派遣の海外研修者達による作品展。階下の「佐藤可士和展」は、コロナ禍とは思えないものすごい混雑でした

・DOMANI展は、チケットやパンフレットにもなっていた大田黒衣美による作品が心に残りましたかね。猫の背中をキャンバスにボール紙や板ガムを配置していて、色んなテクスチャが混ざり合っているのが面白かったです

・ここ数日、かなり暖かいですね。いわゆる小春日和。春の訪れは、ぼくにとっては花粉の到来とほとんど同義です

・花粉を、許さない。

・久々に恋愛トークでもしましょうか。相変わらず何の進展もないですけど

・まあ、年齢的にも、恋愛トークと言ってもほとんど結婚トークに近いですけど。ここ数か月、「自分は幸せになりたいのであって結婚をしたいわけではない」という論法でやり過ごしてきました。

・付き合う、ということに関しても同じ論法で来ました。幸せになりたいのであって、誰かと付き合うことが必ずしも幸せを意味しない、というね

・この論法も、ここらでひっくり返したほうがいいんでしょうか。付き合ってみて初めて、幸せになれるかどうか分かる、的な

・いや、というのも、去年のブログを見返していると、ちょうど当時の彼女と別れたあたりから自分のライフ=アドミニストレーションも失速し始めたという実感があるんですよ

・これって巷でよくある、「好きだから付き合うのか、付き合ったら好きになるのか」みたいな話ですよね。おれはマックにいるJKなのか?

・例の本、といっても何が例の本なのかご案内でない方も多いかと思いますが、読書猿氏の「問題解決大全」ですね、あれのスキームを活用して、この辺の問題を少しでも解決に近づけようと努力したりしたこともありましたが、なぜかうまくいかなかった。

・もう一回やりますか。まずはスケーリングですね。今の状態を点数で表すと何点なのか、という。10点満点で言うと、恋愛に関する自分の現状は、4点くらいだと思います。

・このスキームを使うメリットは、なぜ0点でないのかという点と、どうしたら点数が上がると思うか、という観点から、少なくとも解決に向かって一歩を踏み出すことができる、ないしは問題の像を少なからずはっきりさせることができるというところです。なのでそこを考えていきましょう

・その前に、これはなんとなくの直観なんですが、とりあえず筋トレをした方がいい気がしてきた。ジムに行ってきます。

・行ってきました。まず、上記の論点はいったんぶん投げて、かつて社内恋愛をしていた時の話をさせてください。

・ぼくはかつて、2年半ほど、同じ会社の人とお付き合いをしていた時期があるんですが、まあ過去形になっているところからお分かりの通り、結果から言うとうまくいかなかった

・その原因は多分にぼくの言動に求められるんですが、なぜそうなってしまったかということが最近やっと分かり始めてきた、というお話です

・まず前提として、ぼく、会社の同僚のことをすごく大切に思ってるんです。下手すると一生付き合う仲になる人たちだし、そうでなくとも人間として魅力的な人が多いんです。

・で、そうした状況下で、ぼく自身としては、会社の人とお付き合いをしていることを、段階を踏んで徐々に周りの人、その大切な同僚たちにも打ち明けていきたかったんですが、当時の彼女はなぜかそうしようとしなかった。何度か理由を尋ねたりしましたが、そのたびに不機嫌に話を打ち切るので、ぼくもあまり深入りはしませんでした

・今になってやっとわかるんですが、ぼく、その状況がけっこうしんどかったんです。大切な人たちに嘘をつき続けているという感覚。

・嘘って、ほんとうに意味がないんです。アメリカの政治家、誰だか忘れましたけど、その人の至言に「多くの人をいつまでも騙し続けることはできない」というものがあります。

・調べたらリンカーンの言葉だった。原文は "You can fool some of the people all the time and all the people some of the time, but you can't fool all the people all the time"

・つまり、いつかは真実が嘘を駆逐する、という意味で、嘘って存在価値がないんです

・ということで、ぼくはいつでも誠実に生きていきたいというお気持ちを持ち合わせていることが多いんですが、2年半の長きにわたって、それができなかった。その結果、ぼくは次第に自分自身を大事にすることもできなくなって、よろしくない言動が目立つようになっていったんだと、今になって分かります

・で、今後も誠実に生きていくためにはどうしたらいいかというと、誠実な人とお付き合いするというのは前提として、やっぱりお互いのことを肯定できる関係でないとだめだと思うんです。肯定から信頼が生まれて、信頼から誠実さが生まれるので

・ということで話はめぐりめぐって、スケーリングの話。

・まあなんというか、お付き合いしたい人が周りにいないわけでもない、というと大変偉そうですけど、上記のような自分の価値観に照らしてみて、お付き合いしたらうまく関係が続くだろうなという人が周りに全くいないわけではない、というのが一つ目の根拠です。

・ただ、より点数が上がるためには、恋愛感情という要素が求められるんですよ。上記の話とも被るんですけど、互いに肯定し合うために、恋愛感情って結構大事なんです。恋愛感情って、要は意味もなくときめくってことですから、相手を肯定することにおいてこんなに便利なものはない。だって好きなんですもん

・で、そうすると、恋愛感情を持てる相手に出会う必要があるということですけど、ここで行き詰まるんですね。運に左右されちゃうんです

・ところが、それをひっくり返せる妙案が、あるんじゃないですか。

・一つは、恋愛感情とは何かということを突き詰めて考えて、自分がそうした感情を抱ける相手がいそうなコミュニティを探してそこに飛び込む。

・というのはですよ、仮に、恋愛感情を、「自分が持っていないもの、およそ持てないものに対する扇情」だとするじゃないですか。で、自分が持っていないあらゆるものをピックアップして、それを持ってる人がいそうなコミュニティに参加する。例えば、あくまで例ですけど、自分には芸術センスが皆無だと思ってるなら、美術サークルに参加する、みたいな、そういうイメージです。そうするとそこには、自分が持っていないものを持っている人が集まっている可能性が高く、したがって恋愛感情が生まれやすい

・いったん時間切れです