日記245

・夫婦の小説と言えば、僕の中ではまず、ジュンパ・ラヒリの「停電の夜に」。それから、グレアム・グリーンの「負けたものがみな貰う」、織田作之助の「夫婦善哉」。あと、そんなに感銘を受けてはいないですけど、心に引っかかるのは、本谷有希子の「異類婚姻譚」。

・「停電の~」は、京都のおしゃれな本屋さんで買った記憶があります。まあそれはどうでもいいんですけど、数日間の計画停電の夜に、夫婦が自分の秘密を一つずつ話していくというお話。

・「負けた~」は、ハネムーン中の夫が、旅先のカジノにハマっていく話。「夫婦善哉」は、まあ、放蕩夫を、甲斐甲斐しい妻が支える的なお話。

・こう書いていくと、とくに何も共通点はないですね。と言いつつ、もうちょい本質に迫っていくと、「夫婦これ他人」ということになるんでしょうか。